google baseはWebアプリケーションをコモディティ化する

google baseが普及した未来について想像してみる。なお、ここでは、google baseが、利用者がデータをサーバに送ると、ブラウザで操作できるデータベースが自動的に生成されるサービスと仮定している。(参考:Google Base の公式な説明 - モジログ


その時、Webアプリケーションは誰にでも作れるもの、すなわちコモディティとなっているだろう。Webアプリケーションの大部分は、データベースと、データベースへのブラウザ・インターフェイスから成り立っている。ショッピングサイトも、ブログも、掲示板も、全て背後にはデータベースが存在している。つまり、言い換えれば、Webアプリケーションとは、データベースをブラウザから操作可能にする仕組みともいえる。そして、googleはこの便利な仕組みを誰にでも気軽に作れるものにしようとしている。
今現在では、Webアプリケーションは決してコモディティではない。Webアプリケーションを構築するには知識も費用も必須である。私がWebアプリケーションを作ると思ったらLinuxプログラミング言語フレームワーク、HTML、CSS、HTTP、SQLなど多数の知識が必要であるし、サーバを借りる費用や、メンテナンスに割く時間が必要である。
おそらくgoogleは、私が自作するよりも、圧倒的に高品質なWebアプリケーションを、圧倒的な低コストで作ってくれるだろう。Ajaxを駆使したユーザインターフェイス、世界最大級の並列計算機による高いレスポンス、Google File Systemを利用した障害に対する高い頑健性、壊れたハードウェアを捨て去ることによる低いメンテナンスコスト。このようなWebアプリケーションを、おそらくはExcelファイルを作れる程度のスキルさえあれば作成可能にしてしまうだろう。
ブログが溢れかえるように、Webアプリケーションが溢れかえる世界。その世界では誰でも気軽にWebアプリケーションを作れる。HTMLなど知らなくともブログが作れるように、プログラミングなど知らなくてもWebアプリケーションが作れるのだ。それだけに、Webアプリケーションの中身がより厳しく問われる世界なのかもしれない。